ある町の夜

帰り道を無くした黒猫が 

消えそうになる星空を駆けて

ビルの狭間に見えなくなった

 

繰り返される出会いと別れを 

求め僕らは生きているけれど

どこかで意味を取り違えたのか

 

こんな月の夜には 

昔の青空を思い出すんだ

月夜にさらされた思いは 

寒さに凍えている

 

理想よりも現実を選んだ君 

鮮やかな西日と共に夜に融けていく

光が作ってしまった影が 

日を追うごとに大きくなるのに 

何度同じ夢を見るんだろう 

 

点滅していた青信号が 

赤にならずに瞬き続けて

危険を忘れ人は飛び込む

 

そんな月も太陽が 

照らして光を放つんだ

所詮、自分の力だけじゃ 

どうすることも出来なくて

 

町の波間に体をゆだねた 

君は汚れた笑顔を浮かべて ゆらり溺れていく

知らずに背負ってしまった罪が 

日を追うごとに大きくなるのに

何度同じ夢を見るんだろう

 

どんな月の夜でも 明日が見えなくて

 

理想よりも現実を選んだ君 

鮮やかな西日と共に夜に融けていく

光が作ってしまった影が 

日を追うごとに大きくなっていく

 

町の波間に体をゆだねた 

君は汚れた笑顔を浮かべ ゆらり溺れていく